ソフトバンクのジェイソン・スタンリッジ投手(36)が7回無失点の好投でチームを首位に導いた。今季最多の9三振を奪い、チームトップの5勝目。これで5月は3試合で2勝、防御率1・29と絶好調。昨年チームトップの11勝を挙げたベテラン助っ人は、今年も頼れる存在だ。
仲間思いのスタンリッジらしい笑顔だった。今年2度目のお立ち台。スタンリッジは晴れ晴れとした表情で、川島とともにハッピーバースデーを口ずさんだ。松田の32歳の誕生日。言葉は通じなくても、チームメートを祝福する思いは日本人と同じだった。
5回までは苦しみながらの投球だった。ボールが高めに浮き、毎回安打を許す展開。それでも本塁を踏ませなかった。立ち直った6回からは5者連続の空振り三振。7回まで今季最多の9三振を奪い、5勝目を手にした。
「5回までは思い通りの投球ができなかったが、何とか粘れた。三振をたくさん取る投手ではないが、球にキレがあって、直球が動いてバラついてくれた。終盤、立て直すことができてよかったよ」
4回には1死一、二塁で今宮が失策しピンチを広げたが、後続2人を断ち切り、涼しい顔。申し訳なさそうな顔の今宮に「点は取られていないから忘れてくれ!」と、笑顔で声をかけた。「いつもは助けてもらうことのほうが多いからね」。仲間を思いやる余裕が、好結果につながる。
来日通算8年目。キャリアのある外国人選手には日本の指導者の助言に耳を傾けず、かたくなにフォーム修正を拒む選手もいるが、スタンリッジは違う。ここ数試合、佐藤投手コーチから体の開きを指摘され、その都度修正。聞く耳を持つからこそ、この日も立ち直ることができた。工藤監督も「6、7回は力が抜けて投げられた。本当は四球を減らしてほしいが、最終的には7回をゼロに抑えたので、いいピッチングだった」と36歳のベテランをねぎらった。
3月28日の今季初登板で工藤監督に初勝利を届け、今度は工藤監督に初の首位をプレゼント。頼れる存在感が、節目の試合で際立つ。【福岡吉央】



