中日は巨人菅野に完封を許し、借金2ケタに逆戻りした。チャンスは作ったが1軍復帰2戦目の高橋周らが要所で菅野の術中にはまった。首位阪神とは5・5ゲーム差。若手中心のメンバーを組んできた谷繁元信兼任監督(44)も難しい選択を迫られそうだ。

 菅野の投球術に躍らされたのか、技術不足か。中日の各打者は有利なボールカウントからのミスショットを繰り返した。

 「どちらかと言われたら、あれは積極的とは言わない。すべてタイミングが合っていないのに振っている。タイミングが合った中で打ちにいって、ミスした、しなかったなら違うけど」。谷繁兼任監督は、3打席すべて初球を打ちにいって倒れた高橋周をこう諭した。

 4回2死三塁で初球143キロを打ち損じて三飛。2回はスライダー、7回はカーブと、先頭で初球をたたいたが力ない凡ゴロになった。高橋周が志す攻撃的姿勢が、指揮官の目には「向こう見ず」に映った。高橋周は「打つのなら捉えないと。2軍でやってきたことができていないから、打てない」と反省した。打撃担当の長嶋コーチも「やみくもに振っただけ。甘かったから振ったんだろうけど、呼び込む間がなかった」と振り返った。

 3試合連続で組んだ若手中心のオーダーは空回りした。5回1死二塁で遠藤、友永の新人コンビが凡退。ともに有利な2ボールから仕留めきれなかった。初回にプロ初安打を放った友永も積極性が売りだが、要所では菅野に翻弄(ほんろう)された。

 借金10。残り65試合。どういう方向性を打ち出していくのか。監督は若手について「どこに、どう我慢するかじゃないですか」と語った。チームに根付く停滞感を振り払うには若手の勢いがほしい。だが、その「勢い」が裏目に出てしまう現状が悩ましい。【柏原誠】