ヤクルト打線が、後半戦開幕ダッシュを決めた。プレーボール直後、比屋根の初球打ちで景気づけ。続く川端の二塁打で先制し、2回には打者一巡で5点を奪った。3回先頭のデニングが中前打を打った時点で、先発全員安打も完成。畠山が左内転筋肉離れから4番に復帰し、打線に軸ができた。「今日は機能した。いい攻撃ができた」と真中満監督(44)も目を細めた。
積極的なタクトが功を奏した。2回無死満塁で投手の新垣が打席に立った場面。併殺打のリスクを恐れずに打たせた。「相手が前進守備だったし、打撃のいい投手なので、思い切って打たせました」と指揮官。打球は高く弾んで二塁手の頭上を越えた。
オールスター期間中、真中監督は父親の役割を果たしていた。18日には多摩一本杉球場で法政高3年の長男丈外野手をスタンドから応援した。隣に座る長女の麻恵さん(8)に野球のルールを教えながらの観戦。敗戦を見届けると「ホームランを打たれた後、流れを切れなかったね」とポツリ。気が付くと分析していた。
「野球の試合には流れがある」と口癖のように言う。それだけに見過ごせないプレーがあった。7回バルディリスの二飛を山田が落球。その後、ファウルグラウンドを転がったボールを雄平がファウルと勘違いして、客席の子供にあげてしまった。「あれから流れが変わった。首位のチームを相手に隙を見せてはダメ。反省材料です」と厳しい口調で引き締めた。
この日復帰した畠山は「優勝するチャンスも、ビリになる可能性もある。でも僕らはだんごになるのを望んでいた」と言った。昨季の最下位チームが首位をたたいて3位浮上。混セを演出する真中監督は「9月末までもつれると思う。粘り強く戦って、しっかりついていきたい」と筋書きを語った。【竹内智信】
◆野球規則7・05(抜粋) 次の場合、各走者(打者走者を含む)は、アウトにされるおそれなく進塁することができる。(g)2個の塁が与えられる場合-送球が、(1)競技場内に観客があふれ出ていないときに、スタンドまたはベンチに入った場合。審判員は2個の進塁を許すにあたって、次の定めに従う。(中略)悪送球が野手の手を離れたときの各走者の位置を基準として定める。



