上位追撃を狙う日本ハムが足をすくわれた。ロッテ14回戦は、わずか4安打と打線が沈黙。オリックス、ロッテを相手に、5月上旬以来となる2カード連続の負け越しとなった。首位ソフトバンクとのゲーム差は今季最大の8・5に広がった。明日4日からは直接対決3連戦(ヤフオクドーム)が控えるが、結果次第では、最短で5日にソフトバンクへ優勝マジックが点灯する窮地に立たされた。
超満員のスタンドからため息が漏れた。帽子を取って一礼し、栗山英樹監督(54)はグランドに背を向けた。「(相手の大嶺祐は)すばらしい投球だった。それでも何とかしないといけない。それがこっちの仕事」。今季6度目の4万1138人。5連勝中だった満員御礼の一戦で、初めて負けた。
最大の好機を逸した代償は大きかった。1回、先頭の中島が四球で出塁。盗塁と相手失策で、無死三塁まで進んだ。ロッテ内野陣は失点を覚悟し、打者アウトを優先する守備体系。だが、「ウチが一番信頼できる3人」と話す田中、陽岱鋼、中田が、三振、二飛、遊ゴロに倒れた。結果的には1点差の接戦。「確実に取っておかないと」。序盤に訪れた絶好の得点機を“放棄”したことが、残り8イニングの重苦しい展開へとつながった。
1点を追う9回には、連投となる守護神・増井を投入した。リードを許した場面でマウンドに送るのは、5月13日西武戦以来。「絶対に負けられない試合だった。逆転すると信じていたので」。チームへのメッセージも込めた執念の継投。ピンチを背負いながらも「0」を刻んだその裏、中田から始まる攻撃は3者凡退で終了した。激しく振った懸命なタクトは、むなしく宙を舞っただけだった。
明日4日からは、首位ソフトバンクとの3連戦(ヤフオクドーム)が控えている。初戦は中10日と間隔を空け、直接対決にぶつけるローテを組んだ大谷が先発。敗れれば、最短で5日にソフトバンクの優勝へのマジックが点灯する。「出来ることをやり尽くす。すべてを出し切って、しっかりとやっていきます」。まだ8月が始まったばかり。リーグの灯を消してしまうには早すぎる。【本間翼】
▼日本ハムが敗れ、ソフトバンクが勝ったため、首位とのゲーム差は今季最大の8・5に広がった。日本ハムがリーグ優勝した5度のうち、最大ゲーム差を逆転したのは07年の8差。この年は5月18日時点で19勝23敗、首位と8ゲーム差の5位。そこから球団記録の14連勝などもあり、6月30日に初めて首位に浮上。最終的にはロッテ、ソフトバンクとの三つどもえの戦いを制して優勝した。プロ野球史上最大の逆転Vは63年の西鉄で14・5ゲーム差。当時は150試合制で125試合消化した9月23日でも8ゲーム差あり、そこから逆転した。



