日本ハム斎藤佑樹投手(27)が粘投むなしく、今季初勝利はまたもお預けになった。オリックス戦で今季5試合目の先発。5回まで1失点でしのいだが、6回に1本塁打を含む4失点で途中降板した。今季最多108球も、5回2/3を5失点(自責点4)で2敗目。好調だったチームの連勝も、5でストップする痛い黒星を喫した。先発陣の人員の事情などで今日23日に2軍へ一時降格するが、今季中の再登板のチャンスを与えられることになりそうだ。

 観念した。斎藤が膝を折り、崩れた。2失点し、なおも6回2死二塁。ルーキー小田に内角高めに抜けたカットボールを捉えられた。無情の白球が、右翼へ舞う。スタンドへ着弾するのを見届けると、表情をゆがめた。この回4失点目の2ランを献上。降板を宣告され、目を見開いてマウンドを降りた。「悔しいですよね。僕ができる精いっぱいは、した」。サバサバと、痛恨の2敗目を消化した。

 我慢比べへ執念で持ち込んだ。安定感あるオリックス西が快投。斎藤も3回に1点を先制されたが対抗した。140キロ台前後の直球に、落差あるフォーク。宝刀スライダーに、カットボールを丹念に織り交ぜた。内外角、高低も目いっぱいに活用し、投手戦を演出した。2死から4失点した6回を除けば、特長を発揮した。「紙一重ですよね」といえる展開へと、自力で導いた。

 今季5試合目の先発も、1勝は遠い。2盗塁と機動力で揺さぶられ、味方守備のミス。援護に恵まれなかった。悲運な一面もあったが、背負い込んだ。「1失点なら、どうなっていたか分からない。あそこ(6回)で点が入っていなければ、どうなっていたか分からない」。上昇気流だったチームの連勝を5で止め、悔いた。強がらず、背伸びせず、言い訳せず。潔い敗戦の弁が、つかみかけた手応えの証しだった。

 再スタートを切る。先発要員が7人と余剰で、登板機会がないため再度、2軍で出直す。「変化球でストライクが取れたりとか…。方向性は見えた」と、正真正銘の復活への道筋は描けた。先発で今季2度目の昇格となった今回の3登板。栗山監督は「オレ的には手応えがある。ただ、この時期は結果がすべて」と褒めながら、注文もつけた。今季中の再昇格は濃厚。最後のハードルを越えるため、挑戦する。また表舞台へ戻ってくる。【高山通史】