さあ最下位脱出だ。中日若松駿太投手(20)がヤクルトを7回無失点に封じ、4連勝で7勝目を挙げた。前日3本塁打の山田には、ピンチで見逃し三振を奪い、13失点から一夜明けてリベンジの完封勝ち。3カード連続勝ち越しで3位にも5・5ゲーム。まずは1ゲーム差に迫った5位DeNAと明日25日から直接対決だ。

 つい24時間前には金棒を持った鬼に見えた山田を困惑させた。勢いがついたら止まらないヤクルト打線。若松は「高めにいったら打たれる。低く、遠くと意識した。球数が多くなったけど、アウトローに要所で決まってよかった」。我慢強く投げ込んだ137球を振り返った。

 山田の3本塁打を含めて5被弾、13失点とやられまくった前夜の試合。ホテルで休養していた若松はテレビのダイジェスト映像やインターネット速報で経過を追っていた。「打たれていたのはすべて高かった」。散々痛い目にあった捕手の杉山と話し合った。友利投手コーチからは「困ったら外の直球」と確認した。

 ポイントは5回2死一、二塁。山田を迎えた右腕はカウント2-1から外角直球を3球続けた。最後はスピンの利いた136キロを低めギリギリに突き刺して見逃し三振だ。8球中、7球が外角球。左飛に抑えた前の打席では内角を5球見せており、次の対戦で生かした。狙い通りに投げきる制球力が若松にはあった。

 1カ月前の神宮では自己ワーストの4回7失点でKOされていた。「やり返すつもりだった」。8月は4連勝。初の月間MVPも見え、すっかりローテを支える存在に成長した。試合後、谷繁兼任監督から「調子に乗るなよ」といじられたが、その指揮官も「前回ここでやられた反省と、昨日の反省も生かした」と合格点を出した。

 6連勝後の13失点大敗で逆襲ムードはしぼんだかに見えたが、会心の完封で再点火。連敗ストップ後の初戦を重要なポイントに挙げていた同監督は「うちはとにかく勝っていくしかないんでね」と表情を引き締めた。3カード連続の勝ち越しで3位と5・5ゲーム差。5位DeNAとは1差。明日25日からの直接対決で、まずは最下位脱出を図る。【柏原誠】