日本一まで戦い続ける。前日9月30日に今季限りでの退任が発表された阪神和田豊監督(53)が1日、最後の誓いを立てた。ヤクルト戦(神宮)は雨天中止となり、今日2日に仕切り直しの一戦を迎える。マジック1が点灯しているヤクルトの胴上げ阻止、そしてCS進出から30年ぶりの日本一奪回へ。まだ、意地の戦いを終わらせるつもりはない。
神宮球場に向かうチームバスから外観を眺めた時、心を揺さぶられる光景に出会った。
室内練習場に到着する直前のことだ。雨空の下、入場を今か今かと待ちわびる黄色と黒の長い列…。V逸が決まり、CS進出さえ決めきれない状況でもなお、虎党は根気強く声を枯らしてくれるのだ。マジック1のヤクルトファンに負けない熱気に感謝し、指揮官は不退転の決意で宣言した。
和田監督 1年間戦ってきて、選手も目の前で胴上げを見たくないと思う。タイガースファンの目の前で胴上げを見せたくない。そういう気持ちがある。
前日9月30日、今季限りでの退任が発表された。一夜明けたヤクルト戦は午後4時の開場を待たず、早々に雨天中止が決定。今日2日、仕切り直しの一戦に負ければ、日大の後輩でもあるヤクルト真中監督に胴上げを許すことになる。室内練習場でナインの動きをジッと見つめる姿から、指揮官の覚悟が見て取れた。
和田監督 両チームのファンだけでなく、全国のプロ野球ファンが注目するゲーム。しっかり戦いたい。
4位広島に1・5ゲーム差で残り2試合。2日はヤクルト戦に勝利し、広島が中日に敗れれば、ようやくCS進出が決まる。悲願の30年ぶり日本一へ、扉はまだ閉ざされていない。指揮官は任期4年の集大成として、最後の誓いを立てた。
和田監督 我々はリーグ制覇を逃したけれど、それ以外はすべてにチャンスがある。あと2試合、どう戦うか。とにかく全力を尽くす。なんとしても、そこ(日本シリーズ)に行って、もう1度勝負する。
自身の退任に伴い、次期監督候補の名前が新聞紙上に躍る毎日。「選手はまだ戦っているのに、世間を騒がせて申し訳ない気持ちがある。だからどうというわけではないけど、全力を尽くす」。和田阪神の最終章。今こそ意地を見せたい。【佐井陽介】



