絶好調男の「金言」にあやかる。ヤクルト山田哲人内野手(23)が、福岡空港内で偶然居合わせた前DeNA監督の中畑清氏(61)から熱い助言を授かった。ソフトバンクとの「SMBC日本シリーズ2015」は、0勝2敗で敵地・福岡での2試合を終了。自身も2試合で7打数1安打と不振を極めた。シーズン中に苦しめた敵将の意見を参考に、今日27日からの本拠地ラウンドで、本来の輝きを取り戻す。
「テット!」。ヤクルト山田は保安検査所を抜けて待合所でたたずむと、どこかで聞いたことのある声を耳にした。ソファに座る大柄な男性に目を向けると、DeNA前監督の中畑氏が座っていた。ビジネスマンや観光客も多く行き来する午前9時半。偶然の出会いは、あいさつだけで終わらない。前日25日の日本シリーズ第2戦でテレビ解説を行った同氏から、異例のげきが飛んだ。
中畑氏 もっと、きっちり振り切らないと。何でも逆方向に合わせるんじゃない。合わそうとして、ポップフライで終わっているから怖さがないぞ。
何の前触れもなく“課外授業”は始まった。山田は姿勢を正し、直立不動のまま、どっしりと座る先生の講義に耳を傾けた。
中畑氏 シーズン中はもっと振り切っていたよ。あのスイングにウチはやられたんだから。
山田はしきりにうなずいた。シリーズ2試合で単打1本のみ。「調子は悪くない。悩んでもいない」と不調を否定し続けてきたが、真中監督は「本来の調子ではない」と心配する。元敵将も異変を感じたようで、「友情エール」で復調を願った。約3分間、立ったまま助言を聞き入った山田は「びっくりしました。高めの球に手を出しすぎだということで、1つ上からたたくようにということだった」と振り返った。
シリーズは連敗スタート。今日27日からは神宮に舞台を移す。山田は「本拠地だし、多少は有利だと思う。何とか勝っていけるように、(中畑前監督の言葉を)参考にして練習から取り組みたい」。すっきりとした表情で、帰京便に乗り込んだ。【栗田尚樹】



