阪神金本知憲監督(47)の新年初仕事は球団社長のフォローだった。5日に球団事務所で行われた年賀式に参加。あいさつした四藤慶一郎球団社長(55)がチームスローガンの「超変革」を「超変ソク」と言い間違えると、絶妙の助け舟スピーチで場を和ませた。明るさの一方で春季キャンプでは1、2軍入れ替えを頻繁に行うサバイバルも明言した。
金本監督の新年は衝撃の第一声で始まった。球団事務所での年賀式。新任監督は恒例のスピーチでマイクを握ると、にっこり笑った。「今年のチームスローガンは、超変ソクに変更です。変更いたします」。えっ、超変ソク? 「冗談ですけど」。いたずらっぽい笑みに、会場にいた約300人の球団職員、関係者は爆笑の渦に巻き込まれた。
その直前、四藤球団社長がみんなを笑わせていた。年頭のあいさつで「超変革」と言うべきところを「超変ソク」と言い間違い。あわてて「超変革です」と言い直すと、金本監督も腹を抱えた。普通ならそのまま流すところ、監督はアドリブを利かせて「超変ソク」とかぶせ、一層場を沸かした。四藤社長は「ああいう間違いをすると思わなかった…。さすがです。監督にフォローしてもらいました」と照れ笑い。16年の初仕事は、ウイットに富んだ社長フォローとなった。
もちろん明るいだけではない。その後のスピーチでは「本当にチームを変えたい。勝てるチームにするために、全力を挙げてぶつかっていきたい」と熱弁を振るった。改革第1弾として2月の「キャンプでは入れ替えはあります。絶対に」と断言。「活性化もある。2軍で腐る人は勝手に腐って下さい!」。1軍沖縄と2軍高知間の往来が不便で、例年メンバーの入れ替えは数えるほどだが、こちらは「超変ソク」で激しいサバイバルを予告した。
8日からは鳴尾浜で始まる新人合同自主トレを視察し、1軍メンバー選定に本腰を入れる。「大卒は(1軍に)連れて行くんじゃないかな」。右手骨折手術明けのドラフト1位高山をはじめ、4位の高校生望月を除く即戦力5人を沖縄に招集するプラン。自らの目で動きを確認し、昨秋キャンプで頑張った若手とも比較して最終チェックを行う。
改革にかける総帥の意気込みも感じて新年を迎えた。坂井オーナーが今年の1字の1つを「鋭」とし、「鋭の字を分解すると、金本兄貴がマユをつり上げている、と見えるでしょう」と話したことに意を強くしたという。「兄貴が怒って…みたいで、センスあるなあと」。厳しさに同居する明るさと笑顔。申(さる)年生まれの年男が、ワールド全開で改革元年に突き進む。【松井清員】



