東北のプロ野球選手として、今できることを-。楽天ドラフト1位のオコエ瑠偉外野手(18=関東第一)が21日、同期8人とともに被災地の思いに触れた。東日本大震災で津波による壊滅的な被害を受けた宮城・名取市の閖上地区を訪問。「ずっと東京に住んでいたので、被災地が5年たってどうなっているか分からなかった。実際に見て、想像以上の被害だったと分かった」と言葉を詰まらせた。
震災が起きた11年3月11日は、東村山六中の体育館で卒業式の練習中だった。「強い揺れで、びっくりした記憶があります」。同じ頃、閖上地区は高さ8メートル以上の大津波に襲われていた。同世代の閖上中生徒14人を含む約740人の命が失われ、約5000人が暮らしていた街が更地に変わったと聞き、表情を曇らせた。閖上中の八森伸教頭(53)が伝える当時の様子に真剣に耳を傾け、慰霊碑の前で静かに両手を合わせた。
「プロ野球選手としてできることは、自分だけでなくみんなで協力して、プレーで元気づけること。仙台に来ても来ていなくても、常に被災者の存在を忘れずにいたい」。終了後は仙台市内の商店街でお披露目会に出席。地域のために、がむしゃらに勝利を目指す姿勢こそが、被災地をも照らす光となる。【松本岳志】



