1軍生き残りを誓う。楽天下妻貴寛捕手(21)が13日、沖縄・金武町で始まった1軍練習に初参加した。プロ入り4年目で初めて1軍同行を勝ち取り、対外試合でアピールする機会を得た。ここまで1軍出場はわずか5試合。酒田南(山形)の3年夏には甲子園で選手宣誓を行ったが、それ以上の印象を残せていない。技術面も向上し、今季こそは1軍定着からのブレークを目指す。

 初めて踏んだ沖縄本島のグラウンドに、しっかりとスパイクを食い込ませた。下妻の見せ場はシートノックで訪れた。しゃがんだ状態でボールを受ける。素早く両足を広げると、二塁へ伸びるような送球を見せた。正捕手嶋にも負けない、流れる動作。「大石さん(現2軍ヘッドコーチ)に3年間みっちり教えてもらいましたから。自信の持てるステップが完成しつつあります」と地道に鍛え続けた技術が実を結んできた。

 瞳には闘志の炎が宿る。「今年はいいスタートが切れたからこそ、しがみついていきたい」と、つかみかけている好機は逃さない。14年に1試合、15年には4試合の1軍出場を果たすも、打席にはいまだ立っていない。しかし「試合に出られたことが財産。上のレベルを知れて、自分に足りないものが分かった」と経験が成長につながったと振り返る。オフは武藤、森らとハワイで自主トレを実施。筋トレで体重は4キロ増の92キロとなり、課題のパワー不足を補いつつある。

 打ち勝ちたいのは過去の自分だ。12年夏、甲子園で選手宣誓を行った。被災した東北を勇気づけた言葉は、梨田監督の印象にも残っていた。久米島キャンプでは呼び寄せられ、宣誓の再現をさせられる“イジり”を受けた。うれしかったが、同時に少しの悔しさも芽生えた。「宣誓の下妻ではなくて、楽天の下妻というイメージにならないと。今年は払拭(ふっしょく)するくらいの活躍をしたい」と発奮材料となっている。

 今日14日の韓国・ハンファとの初の対外試合では出場が見込まれる。「(ドラフト6位の)足立さんとか入ってきましたが、僕もプロで3年の経験を積んできた。負けない自信があるし、これまでのことを試合で出したい」と意気込んだ。目指すは1軍定着。言葉でなく、プレーで首脳陣の心を動かしていく。【島根純】