「打」の次は「走」だ。140メートル弾をかっ飛ばしたばかりの阪神藤浪晋太郎投手(21)が22日、日本レコード級の激走で周囲を仰天させた。タイム計測が行われた50メートル走で5秒79をたたき出した。1歩目を踏み出したと同時に手動の計測がスタートという「特別ルール」ではあったが、芝生の上、しかもトレーニングシューズで朝原宣治の持つ日本記録(室内)5秒75に迫った。

 「1歩スタートなので、それくらいのタイムは出るかなと。ウエート効果? 少なからず影響はあると思う。下半身(の筋肉量)も上がっているし、上半身も腕を振ると加速がつけられる」

 オフはウエートトレーニングで体をいじめ抜き、92キロだった体重は96キロを超えた。前日21日にはフリー打撃でバックスクリーン横に突き刺さる特大弾でその力を証明したばかりだった。ストップウオッチを握った伊藤トレーニングコーチも「ボルトだよ!」と絶叫。あまりの速さに距離を計り直して再計測したが、5秒80、5秒82と大きな変化はなかった。

 “本職”でもさらにギアを上げた。午前中のブルペンでは1球ごとにカウント、走者などあらゆる状況を設定。1日の球数としては自身キャンプ最多となる93球を投げた。20日の楽天戦(練習試合)では3回6失点と結果に表れなかったが「いい、悪いというのは自分の中ではっきりした。再現性を高めていきたい」ときっぱり。藤浪の進化はまだまだ続く。【桝井聡】