金本阪神が対セ・リーグ無敗で開幕に突入だ。開幕前哨戦となった中日戦で9回、新代打の神様狩野が決勝タイムリーを放つなど12安打6得点で競り勝ち。これでオープン戦の同一リーグとの対戦は4勝1分けでフィニッシュとなった。主力だけでなく、若虎も控えもそれぞれが力を発揮した産物で、金本知憲監督(47)も手応えと満足の笑み。開幕ダッシュに弾みをつけた。
代打狩野のタイムリーが左前に弾むと、金本監督が満足そうにうなずいた。引き分け寸前の4-4で迎えた9回無死二、三塁の好機。勝負手で投入した新代打の神様が、祖父江撃ちの決勝打で応えてくれた。1週間後の開幕でぶつかる中日との前哨戦。ズバリ采配で制した金本阪神が、景気づけの会心勝利だ。
「中日への意識? 多少あったね。昨日(17日)のヤクルトといい、セ・リーグには」。対抗心を隠さなかった指揮官は9回、先頭の代打緒方が四球出塁すると上本に犠打を指令。オープン戦12試合目で初めて出した野手へのバントサインで、白星へのこだわりを見せた。「もうこの時期に来たし終盤だしね」。これが祖父江の悪送球(記録は犠打失策)を誘い、続く狩野の勝ち越し打。監督の願いを体現したナインのたくましさにも拍手だ。
谷繁監督とは、14日のセ・リーグのファンミーティングで舌戦を展開したばかりだった。相手は昨年開幕3連敗したリベンジに燃え、「金本監督の焦る顔が見たい」とパンチを放ったが、すかさず「谷繁監督がイライラしてる顔を見たい」と逆襲パンチ。開幕投手を隠す敵将に「大野でしょう」と逆公表するなど、攻めに攻めまくった。開幕が近づくほど、戦力面でも精神面でも優位に立って損はない。そしてこの日の勝利で、谷繁竜に嫌な印象を植え付けたことは間違いない。
吉兆はまだある。これで昨秋の金本阪神誕生以来、セ・リーグとの対決は無敗のまま開幕を迎えることになった。広島以外と対決したオープン戦5試合は、4勝1分けで勝率10割。いくら練習の一環とはいえ、気分が悪いはずはない。金本監督も「引き分けばかりの印象があるけど、悪いことやないね」とにっこり。敵と肌を合わせてつかんだ手応えもあるに違いない。
この間、高山や横田らの若虎がメキメキ力をつけ、この日も鳥谷や福留が打点を挙げるなど、主力も順調に仕上げてきた。投手陣もメッセンジャー、藤浪らの5本柱がほぼ万全。守護神マテオにもメドがつき、この日も榎田、高橋ら救援陣は0封リレーで安泰をアピールした。一丸でつかんだセ・リーグ戦不敗進撃。開幕ダッシュの予感だ。【松井清員】



