日本ハムの「攻撃的2番」が開幕へ向けて光明を照らした。19日ヤクルト戦(札幌ドーム)で、打線はオープン戦最多となる13安打8得点を奪い、快勝した。栗山英樹監督(54)が手応えを感じたのは、2番に起用した西川遥輝内野手(23)。クリーンアップへのつなぎ役として3打数2安打1打点。俊足の岡を故障で欠く中、14年盗塁王が存在感を発揮。チームの懸案だった2番打者として適性を示した。

 魅惑のスピードで、戦局を激変させた。日本ハムが2番に配置した西川が、躍った。1点を追う5回1死一、二塁。ヤクルト石川の初球直球を捉えにいき、鋭いゴロでグラブをはじいた。「大事な回だと思った」。快足をフル回転して一塁へ。カバーに入った遊撃・西浦が送球を諦める内野安打。満塁へチャンスを拡大した。田中賢の決勝打、走者一掃の三塁打への呼び水になった。栗山監督が「ハルキ(西川)は、すべての打席で内容が良かった」と、うなずいた。

 開幕を直前に控え、理想の形が見えてきた。打線の構成で、苦悩してきたのがが2番の適任者の選考。経験値豊富な田中賢を含め、慎重に見極めを図ってきた。今季の野手陣の編成は、機動力が1つのテーマ。17日ソフトバンク戦でスピードスター岡が右足首捻挫で開幕絶望となり、機動性の低下が必至な情勢。西川の成否が、描いた野球を展開できるかのカギだった。この日は、2安打1四球、3出塁して1犠飛。試合を動かした。指揮官が「(開幕は)このままいくかもしれない」と見据えた打線の循環は、光明になった。

 開幕まで残り2試合。今季オープン最多13安打を放つなど、本番へ向けて収穫十分の白星になった。「いいことは、いいことなんだけれど…。これまでが、できなさすぎた」。栗山監督は自虐的だが、明るい材料になった。無死一塁などで犠打を選択するケースが極めて少ない、攻撃的2番として西川を有効活用したいのが狙いだ。スケール感あふれる布陣で、球春へ向かう。戦闘スタイルを組む強力なパーツが、そろった。【高山通史】