ソフトバンクが「魔の6回」に沈んだ。1点リードで迎え、無死一、三塁のピンチ。日本ハム中田の三ゴロで併殺を狙ったが、二塁を守る川島が一塁走者・田中賢のスライディングを右足に受け、転倒した。この間に同点を許した。工藤監督は怒りの表情でベンチを飛び出した。「僕は危険なスライディングだと思った。ああいうところを防いでいこうという考えで始まっている。審判の判断で仕方がない部分はあるが、ずっと言ってきたことなので残念だ」。
今季から導入されたコリジョン(衝突)ルールは本塁のクロスプレーが対象だ。それは理解しているが、危険な走塁で選手の負傷離脱をなくそうという球界の流れがある。川島は病院に直行し、右下腿(かたい)部の打撲と診断された。軽傷ではあるが、選手を守る立場として黙っていられなかった。約5分に及ぶ猛抗議でも「危険行為」とは見なされなかった。
場内がざわつく中で、直後に武田がレアードに決勝3ランを浴びた。「調子は悪くなかった。あの1球だけです。失投…」。抗議により、間が空いたことが影響した可能性はあるが、「それは関係ない」と理由にしなかった。23歳の誕生日を祝えず、今季初黒星を喫した。工藤監督は「選手を守る側の人間なので、言うべきことは言う。確かに間延びした」と振り返った。今季初のカード負け越しで、再び借金は「1」。打線が最終回に1点差に詰め寄ったのが、せめてもの救いだった。【田口真一郎】



