真の4番になった。DeNA筒香嘉智外野手(24)が、単独キングとなる5号2ランを放ち、チームを今季初の連勝、カード勝ち越し、最下位からの脱出に導いた。1回、井手の先制適時打に続き1死一塁で、ヤクルト先発の原樹が投じた139キロ外角シュートを左翼ポール際に運んだ。カウント3-0からの一振りだった。「監督からは待てのサインが出ない限り思い切り振ってくれと、迷いなくいける言葉をいただいている」と明かした。

 心技体が充実してきた。心は我慢を覚えた。2軍落ちしたロマック始め5番が不振で、ヤクルト戦前の10試合に先発した5選手は34打席無安打。勝負をさけられた結果、12四球はヤクルト山田と並んでリーグトップだ。「必ず後ろも調子を上げてくる。それまでは我慢です。ボールを振ったらチームにいい影響はない」と受け止めてきた。

 技術的にはインパクトの瞬間に最大の力をぶつけられるようになった。自分でトスを上げノックバットで打つ練習で、力の入れ方抜き方をつかんでいる。「手首に力が入らないように。バットを直接持つ手に力が入ると、インパクトまでに抜けてしまう」。

 ラミレス監督も成長を認めた。13年はともに2軍だった。「その時から日本で一番いいバッターになると思っていた。右にも左にも打てる。四球も選べる。一流のバッターに近づいてきた」と最大の賛辞を送る。5番ロペスの調子が戻り、筒香とも勝負せざるを得なくなった。これまでケガに泣くことも多かったが今年は順調だ。不動の4番が、初の本塁打王に挑む年になる。【矢後洋一】