阪神岩貞は粘投報われず、6回2/3を7安打1失点で今季初黒星を喫した。4奪三振にとどまり、シーズン初登板からの連続2桁奪三振は3試合で止まった。

 「調子が良くない」状態で試行錯誤を重ねた。序盤は制球が安定せず、球数がかさむ。テンポアップを心掛けるも、3回1死二塁で2番菊地に先制中前タイムリーを許した。以降はテンポを落とし、落ち着いた投球を披露。4イニングで得点圏に走者を置きながら、最少失点で切り抜けた。ただ、広島黒田は7回無失点の快投。「いい投手との投げ合いの中、先制されて流れを持ってこられなかった」と責任を背負った。

 熊本市出身。「火曜日(19日)から送れるようになったので」。大地震に見舞われた熊本への物資郵送が可能になると、すぐさま大型量販店に向かった。レトルト食品など約10万円分を買い込み、実家で暮らす弟に郵送した。「まとめて近所の方々に渡してもらっています。食料が足りてきたら、また(支援の)形も変わる。必要に応じて、今後も少しずつ力になれれば…」。故郷を思いながらマウンドに上がっている。

 防御率は0・95にもかかわらず、今季初登板初勝利の後は白星から3試合遠ざかる。この3試合で打線の援護は計7得点。金本監督からは「今年の中で一番(状態が)悪かったのかな。悪いなりに1点に抑えてくれたから、そこは十分」とねぎらわれた。勝ち星はつかずとも、確実に信頼度を高めている。【佐井陽介】