日本ハム中田翔内野手(27)が2打席連続本塁打で、ソフトバンクの優勝マジック点灯を阻止した。1点を先制した5回、なお2死一、三塁から21号3ラン。7回には22号ソロと、5月29日楽天戦以来の2打席連発。ここ5戦5発の主砲が快勝を呼び、連敗を3で止めた。敗れれば、ライバルに優勝マジック点灯の可能性もあったが、0・5ゲーム差でぴったり追走だ。
目指す頂点へ、たくましくのろしを上げた。胸中を体現するように、中田が初球に定めた。5回2死一、三塁。ど真ん中の124キロのカーブを打ち上げ、確信して見上げた。「久々に振り抜いていけた。すごく気持ちよかった」。左翼席中段に21号3ランを突き刺した。「(ソフトバンクを)ぶっつぶす気持ちでやっている」。闘志全開で5試合連続打点。ドヤ顔で本塁を踏み、試合の主導権を握った。
7回2死では3球ファウル後の4球目。大振りを捨て、内角低めの143キロをコンパクトに振り切った。「本当に技ありの1発だった」と自画自賛の22号ソロ。5月29日楽天戦以来、今季2度目の2打席連発と爆発した。直近5試合で5発。8月29日からの東京遠征中には都内行きつけの日焼けサロンで真っ黒に肌を焼き、戦闘モードに整えた。打点キング独走の95打点に伸ばすも、見据える先は逆転Vのみだ。
中田 打点、本塁打、打率。正直何も考えていない。ソフトバンクと緊迫した試合が続いているので、それどころじゃない。
因縁を吹き飛ばす、格別なアーチを刻んだ。2発を浴びせた美馬には13年に左手甲に死球を受け、亀裂骨折が判明。全治4週間でペナントレース真っ盛りの時期に、離脱を余儀なくされた。28本塁打でキングを走っていたがリハビリ中に抜かれ、初の個人タイトルも逃した。優勝争いの強烈なスパイスも受けて、苦い記憶を書き換えた。
ソフトバンクの優勝マジック点灯を阻止したが、ライバルも勝利したため、ゲーム差は0・5のまま。「1試合落とすと差が開く。やってて緊張するね」。4年ぶりリーグVへ、迷いなく突き進む主砲が、悲願実現のチームの象徴になる。【田中彩友美】



