さすが超人や! 阪神糸井嘉男外野手(35)が決勝の3号3ランをぶちかました。1-1の7回2死一、二塁。ヤクルト・ルーキの直球を振り抜き、ドーム5階席に突き刺す驚弾。前日4日は大乱闘が起き、負けられない一戦でFA加入したスラッガーが勝利を呼び込んだ。3試合連続のアーチ。開幕から5試合連続打点の活躍で、阪神が今季ホーム初勝利で連敗脱出だ。

 一瞬で京セラドーム大阪を総立ちにさせた。3番糸井が芸術的な3ランで試合を決めた。同点の7回。2死一、二塁からルーキの153キロを振り抜いた。入ってくれ-。祈る気持ちで打球を見つめる虎党の期待を、5階席に飛び込む特大弾でかなえてみせた。

 「ここしかないと思って振り抜きました。手応えは完璧でした」

 1歩、2歩…。両手を上げたままゆっくりと歩を進めると、スタンドインを見届けてガッツポーズ。大盛り上がりの阪神ベンチをかっこよく指さす。さすが千両役者だ。

 「乱闘とかもあって悔しい負け方をしたので、今日は絶対に勝ちたかった」

 スカッと爽やかにモヤモヤを吹き飛ばした。前日4日の試合では藤浪の死球が発端で両軍が入り乱れる乱闘騒ぎに発展した。一夜明けても微妙な空気が流れるグラウンド。この日も一進一退が終盤まで続いたが、充満したフラストレーションを糸井が消し去った。

 開幕から主役のバットが鳴りやまない。これで右肘に死球を受けた2日広島戦から3試合連続アーチ。開幕から5試合連続打点となった。5試合で15打数7安打、打率4割6分7厘、9打点。振ればヒットにホームラン。打ち出の小づち状態だ。金本監督も「まあ、素晴らしいですね。それしか言葉がないです」と興奮気味。「ああいう場面で1発打てるというのは打者としての最高の価値だと思います」と褒めたたえた。

 糸井コールが初めてお立ち台に立ったヒーローに降り注いだ。「僕も鳥肌立ってます!」。顔を紅潮させた糸井はタイガースについて聞かれて「一番のチームやと思っています」。今季から加わったFA戦士が、わずか5試合でチームに不可欠な存在になった。【桝井聡】

 ▼糸井が7回に3試合連続の本塁打。糸井の3戦連発はオリックス時代の16年9月以来で自身2度目となった。これで開幕戦からの打点は<3>→<1>→<1>→<1>→<3>と5試合連続。開幕戦から5試合連続打点は、阪神では09年金本(7試合)以来だ。