エンゼルス大谷翔平投手(23)が25日、日本ハムの本拠地・札幌ドームで公開記者会見に臨んだ。

 感傷的になり、思わず涙を見せることだけは避けた。日本ハムの栗山英樹監督(56)は「そうならないように(気持ちを)整理して臨んだ」-。二人三脚で歩んだ5年間にピリオドを打ち、笑顔で大谷を送り出した。

 大谷には心配の連続だった。異例の投打の「二刀流」で、故障に細心の注意を払ってきた。監督室での2人の会話は体調面が多かったが、いつも「大丈夫です」と返された。「反応、表情、雰囲気でどう感じ取るかという5年間だった」と振り返った。

 公の場では常に大谷に対し、辛口だった。一層の飛躍を促すもので、大谷も「僕を守るためにやってくれている」と感謝した。今後も「嫌なことを言う係にならないといけない。メッセージが入ったら、いらっとすると思うけど、誰かがやらないと。使命だと思う」と宣言。自らの手を離れても“ご意見番”は続ける。

 この日は捕手役となり、大谷の球を受けた。その球は記念に監督室に飾るという。「(札幌で)いつか、あの球をまた投げてくれると信じている」と笑った。