満点快投だ! 広島の高卒2年目左腕、高橋昂也投手(19)が開幕ローテ入りを確実にした。28日、ウエスタン・リーグのソフトバンク戦(由宇)に先発。開幕前最後の登板で4回2安打無失点、7三振を奪う圧倒的な内容だった。順当にいけば開幕2カード目の4月4日ヤクルト戦(神宮)でプロ初登板初先発を果たす。
とても19歳に思えない。高橋昂がメリハリを利かせた“大人の投球”を披露した。淡々とストライクやアウトを稼ぎ、ピンチを迎えてギアが上がった。生命線にする対角線への直球もずばずば決まる。7三振のうち6個を右打者から奪ってみせた。開幕ローテをかけた最終テストで、模範解答というべき71球だった。
「初回は少しばらつきがあった。体の開きを直したり、(捕手)坂倉に『腕だけで投げてる』と言われたので下半身を意識した。2回以降は自分の球がしっかりと投げられた。投球の強弱をつけたかったが、それがうまくいけた」
得点圏に背負った2度ともに「声」が出た。1回は2死一、三塁から九鬼を空振り三振。3回には2死二塁で塚田を右飛に。ともに最後は内角直球を投げると同時に「よっしゃ!」と張り上げた。「出しても変わらないと思うけど、気持ちみたいなもの」。冷静で顔色を変えないが、ボールには気合が入っている。
投げるたびに充実度を増す。3月以降のオープン戦と2軍公式戦、計18回を1失点と安定感が光る。昨季との違いを「気持ちに余裕が出てきた」と自己分析。先発候補に抜てきした首脳陣の予想を上回るような春の成長曲線を描いてきた。
ナイター練習前に報告を聞いた緒方監督は「内容は良かったらしいね。それだけにしておこう」と明言は避けたが、畝投手コーチは「最初は右打者の内角に投げきれなかったりしたが、1つ1つクリアしながらここまで来た。あとは開幕して緊張感も出てくるだろうし、我に返って投げられるか」と期待を込めた。開幕ローテは野村、ジョンソン、大瀬良、薮田、岡田に続き、高橋昂が6人目に入る形でほぼ固まった。
「気を抜かず、与えられたところで結果を出すだけ。シーズンに入っても変わらずにやっていけたら」。チームには待望だった和製左腕。順当なら開幕2カード目の2戦目を託されることが決定的だ。広島に桜の見頃が訪れ、若き左腕の豊かな才能も花開こうとしている。【大池和幸】



