キング再び! 広島の丸佳浩外野手(29)が阪神戦の6回2死から、リーグ単独トップに抜け出す39号先制ソロを放った。日本人選手の左打者では球団初となる40号に王手をかけた。優勝決定後の4試合は無安打だったが、22打席ぶり安打が値千金の決勝弾。チームを今季2度目の1-0勝利に導いた。
丸は強いスイングを頭に描き、集中力を極限まで高めていた。岩田がカウント2-2から投じたツーシームをジャストミート。グングン伸びた打球は、バックスクリーン左に届いた。
「追い込まれていたのでセンター方向を意識して、しっかり自分のスイングができた。ある程度振れる球は振りにいこうと思った」
チーム初安打が先制アーチ。難しい低めの球を豪快に運んだ。緒方監督も「まさか入るとは思わなかった」という一打だった。
それまでチーム無安打。緩急を使い、真っすぐを動かしてくる岩田に苦戦した。「僕もだけど打線全体が自分のスイングができなかった」と丸。2年連続MVPが有力視される主軸が、重い空気を振り払った。
9月26日ヤクルト戦での優勝決定後は4試合続けて無安打。19打席で9三振を喫していた。「良くない内容の打席が多い。いい内容を増やしたい。(この日の)ホームランは良かったけど、それ以外は…」と不満も漏らした。CSに向けて残り3試合。調整の意味でも結果を出し続けたい。
この日は鈴木とともにヘルメットの耳当て部分に「Cフラップ」と呼ばれるフェースガードを装着。米大リーグの打者に使用が目立つものだが、丸もメジャー級の打球で本拠地に歓声を響かせた。導入した理由を聞かれて「気分です」。今後も使い続ける予定だ。
本塁打のタイトル争いで長く単独トップを守ってきた。DeNA筒香とソトに並ばれていたが、再び突き放した。球団の日本選手では山本浩二、新井貴浩に続く40号に王手。到達すれば球団の左打者では78年ギャレット以来2人目で、日本人選手では球団初となる。
「打てるにこしたことはない。あくまでいい場面で走者をかえせるかどうか。CSの競った展開ではワンプレーで流れが変わる」。視線は先に向いている。これまで1発を放った後に少し状態を落とすことがあった。最後まで自分のスイングに徹する。【大池和幸】



