左肩痛のため今季1軍登板がなかったソフトバンク和田毅投手(37)が来季の復活に向け、大きな手応えをつかんだ。

11日、福岡・筑後市のファーム施設でリハビリ練習に参加。この日のブルペン入りこそ控えたものの約50メートルの距離でのキャッチボールを約30分行うなど順調な回復ぶりに自信を見せた。「いい感じです。もっとペースを上げたいけども、寒さもあってブレーキをかけているところもあるので」。12月に入り、すでにブルペンでの立ち投げを行った。「(ピッチングが)できるという自信を年内にはつかみたかった。少しずつでも(状態が)上がってきてるのでよかった」と、笑顔で話した。

チームは10日に日本一のV旅行でハワイに旅立った。トロピカル気分に酔うナインとは対照的にベテラン左腕は氷雨降る筑後で黙々とトレーニングに汗を流した。年内はファーム施設を中心に練習に励み、年明けからはリハビリ組を“卒業”して長崎で自主トレをスタートさせる。「復活」の2文字は誰より和田自身が胸に誓っている。この1年間で左肩に打った注射の数は「何本打ったかわからないくらい」と言う。「今後のためにも投げられるという証明を僕がやりたい」。そう言い切るサウスポーは「苦難の日々」にようやくピリオドを打つつもりだ。