2軍の千葉・鎌ケ谷で腕を磨く若手や、ケガで調整中の注目選手たちなどの近況を報告します。

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憧れの背中を追い続けている。地元のスターに近づけるように、田中瑛斗の19年シーズンが幕を開けた。「あそこまで先発投手としても、中継ぎとしても活躍できる投手に僕もなりたいと思う」。昨季、史上79人目のノーヒットノーランを達成した巨人山口は母校・柳ケ浦の大先輩。自身のプロ1年目に歴史的偉業を成し遂げた姿に、憧れはより一層深まった。

山口の存在を知ったのは、もう10年以上も前。野球少年だった田中瑛は、同校のエースとして注目されていた山口の姿に目を輝かせていた。「地元が一緒で当時から有名だった。柳ケ浦に行って、プロになりたいなと思ったのも、山口さんがいたから」。同じ道を歩んだ同校では、父が元力士の山口がマウンドで四股を踏み下半身を強化していた逸話を聞き、あらためてそのすごさも感じた。

昨年末には絶好の機会を逃した。同校出身のプロ野球選手が参加する野球教室で、初対面できるはずだった。一緒に食事する予定も組まれていた。しかし…。田中瑛自身が別のイベントに出席することになってしまい、対面は持ち越しとなってしまった。残念だったが、今季は1軍に昇格し、球場で会えれば最高だ。

キャンプインは約2週間後に迫った。週2度程度のブルペン入りで体作りを進めている。「まずは1軍に上がること。上がって1勝を勝ちとりたい。それを弾みに2勝以上したい」。高卒2年目のイケメン右腕が燃えている。【山崎純一】