目立って、目立って開幕1軍をつかみ取る。ロッテのドラフト2位東妻勇輔投手(22=日体大)が18日、初めて井口監督が見守る前でブルペンに入った。「力んじゃいましたね。投げられるというアピールがしたかった」と、立った捕手相手に41球。前日に続く2日連続のブルペン入りを、満足そうに振り返った。

井口監督の新人合同自主トレ視察は、初日の10日以来。ブルペンを見る前は「新人は2月1日(の紅白戦)は基本的に見せる感じになると思う」との方針を示唆していたが、東妻と同5位中村稔弥投手(22=亜大)、育成1位の鎌田光津希投手(23=四国IL・徳島)の投球を見て、考えが変わった。「1月の出来を見てからだが、登板の可能性もある」。仕上がりの早さに心が動いた。

中でも高い評価を受けたのが、東妻だ、中継ぎ即戦力としての期待がかかる右腕の投球に、指揮官も「かなり仕上がりが早い。やるぞという姿勢が出ていた。攻めていくのが持ち味の投手だし、内角をえぐっていく球が武器になる。1軍に食い込んで来そう」と納得顔。東妻は今日19日にも3日連続でブルペンに入る予定で「自分は行くなら中継ぎだと思う。連投するという面でもちょうどいい。プロ入ったら毎日(肩を)作らないといけない立場だと思うので、それに早く慣れるためにもやらないといけない。監督の期待に応えたい」と力が入る。

投球だけでなく、髪形でも周囲へアピールした。休養日の15日に向かったのは、日体大時代から通う同大健志台キャンパス付近の美容室。両サイドを刈り上げ、トップ部分には人生の初パーマを当てた。「これも1つのアピールなので目を引けたら。自分の中でどういう形であれ、目立ちたいのはある」と、プロとして野球以外でも目立つ存在を目指す。日々、存在感を増していくルーキー右腕が「新・幕張の防波堤」を襲名する。【久永壮真】