昨年のMLBドラフトでブレーブスから1巡目(全体8位)指名を受けた大物有望株カーター・スチュワート投手(19=東フロリダ州立短大)とソフトバンクとの交渉が、大詰めに入っていることが分かった。

メジャー関係者が21日(日本時間22日)、現在の経過について語ったもので、早ければ週明けにも日米両国で正式発表される可能性が高まった。

複数の関係者によると、現在は代理人を務めるスコット・ボラス氏とソフトバンクの間で詳細を煮詰めている段階。同氏は事務所を通して「まだ話せることはない」とコメントしたものの、今後のメディカルチェックなどの最終的な手続きを経て、正式サインとなる見込みだ。米スポーツ専門局ESPNのジェフ・パッサン記者のツイートによると、条件面は6年契約で総額700万ドル(約7億7000万円)とみられている。

スチュワートは、最速98マイル(約157・7キロ)の速球と、137キロ前後のカーブを武器にするパワーピッチャーで、昨年ドラフトでブ軍から1巡目で指名された。ところが、身体検査で手首に異常が見つかったことで、7月上旬の期限までに交渉が決裂。同大へ進学した今季は、健康な状態でプレーしており、今年6月のMLBドラフトでは1~2巡目で指名されることが確実視されていた。

その一方で、19歳右腕はまだ粗削りな部分もあり、MLB入りしても数年間はマイナーで経験を積むことになる。エンゼルス大谷が高卒5年でメジャーレベルに達したように、日本球界の育成システムの優秀さは米国内でも広く知られている。スチュワートの場合、一定期間は日本球界の育成システムで資質を磨いた上で、あらためてメジャーを目指すことになりそうだ。

米国人アマ選手と日本球団の契約は異例なだけに、今後は将来的なポスティングシステム(入札制度)利用の可能性など、多岐にわたるとみられる契約内容が注目されそうだ。