ソフトバンク工藤公康監督(56)が、3年連続日本一に向け巨人岡本、丸を警戒した。CSで1位西武に4連勝し日本シリーズ出場権を得た工藤監督は、大勢のファンが出迎える福岡空港で笑顔で花束を受け取った。

CS突破の余韻に浸ることなく、巨人の試合を映像でチェックした工藤監督は「岡本君が調子いいから止めないと」。CS4試合で打率5割3分3厘、3本塁打、7打点と絶好調の若き4番。工藤監督は解説者時代に智弁学園の岡本にインタビューしたことがあるだけに、成長している姿はうれしいが、打たせるわけにはいかない。決勝セーフティーバントを決めた丸も警戒する。「あの場面は打たずにバントを選んだのか」と、予想外の作戦に注目した。広島の主軸だった昨年の日本シリーズでは打率1割6分と抑え込んだが、今季の交流戦3試合では13打数6安打、打率4割6分2厘と打ち込まれている。「データと1打席目で見極めていく」と、19日の第1戦で岡本、丸らの状態、攻め方を探る。17年の巨人OB会に王球団会長と出席した際に日本シリーズでの対戦を熱望していた。「王会長は巨人を倒したい思いがある」。00年に監督として果たせなかった熱い思いを工藤監督が引き継いでいく。【石橋隆雄】