阪神は21日、1軍打撃コーチに元中日2軍監督の井上一樹氏(48=野球評論家)の就任を発表し、同氏が西宮市内で入団会見を行った。

背番号は99。「阪神は特別な球団だと思っている。就任に際しては悩んだこともあったが、特別な球団でやりがいもあるのではないか。責任は重いと思っています」と語った。

井上氏は中日での現役時代、投手から外野手に転向し、勝負強い打者として活躍。通算79本塁打を放った。09年限りで現役引退後も、中日で打撃コーチや2軍監督などを歴任。

阪神の今季のチーム総得点538点は、12球団最下位。強力な投手陣を擁する一方、打撃面での得点力不足解消が課題だ。井上氏は、その豊富な指導経験を生かし、打撃力の底上げを担うことになる。「チーム打率を1分上げること、得点力を上げること、長打力ももう少しほしい。それは無理じゃないと思う。外から見ていて、いいものを持っているのに自分が気づいていないと思う選手もいる。もっと相手から見れば怖いんだよと、そういうことに気づかせてあげたい」。

22日から始まる秋季練習からタテジマのユニホームに袖を通す。「コミュニケーション・モンスターになりたい。練習の合間や終わった後、芝生の上でとか、会話を持つことが大事だと思う」と、まずは積極的に選手と話し、選手のモチベーションを上げることから始める。