日本ハム栗山英樹監督(58)が22日、12球団監督会議出席後に取材に応じ、2月の春季キャンプでは、2軍選手も積極的に1軍練習に参加させる考えを明かした。5年ぶりに1軍は沖縄・名護、2軍は国頭で始動。2軍スタートとなった吉田輝星投手(19)ら若手にとっては、早期昇格のアピールチャンスとなりそうだ。

   ◇   ◇   ◇

栗山監督が2月1日から始まる春季キャンプで、1、2軍の積極的な“人事異動”プランを温めていた。「(両キャンプ地が)近すぎるから(2軍から)選手を呼べばいい。1軍の練習に参加させればいい。そうしようと思っている」と明かした。名護と国頭は車で約40分の距離。実戦が始まる前の第1クールから、国頭組を名護に出張させて直接チェックするつもりだ。

2軍スタートとなった吉田輝ら若手にとっては、朗報とも言えるプランだ。首脳陣から声がかかれば、1軍キャンプ地の名護へ出向いてブルペン入りすることになる。指名を受ければモチベーションもアップし、1軍独特の緊張感も経験できる。同監督は「(投内)連係もあるから、先に1軍でやっておいた方がいいとか、いろいろある」。キャンプ序盤から多くの選手が1軍練習に参加して得る収穫は大きいはずだ。

1日限定参加とは限らない。栗山監督は「良ければ、そのまま実戦まで1軍ということもある」と、国頭組にとっては即昇格のチャンスが広がり、名護組も気が抜けない状況が生まれる。

この日は都内で12球団監督会議に出席した指揮官も、キャンプイン間近で戦闘モードが高まっている。「自主トレのいろんな報告は聞いているけど、全体で見ないと本当に良いのか悪いのか分からない。1軍に呼んでも体ができてないと判断したら、すぐに(2軍へ)帰すこともある」と、競争意識を高めながら戦力の見極めを行っていく。【木下大輔】