ソフトバンクの新人4選手が宮崎・春季キャンプのA組(1軍)に抜てきされることが27日、分かった。ドラフト1位佐藤直樹外野手(21=JR西日本)、同2位海野隆司捕手(22=東海大)、同3位津森宥紀投手(22=東北福祉大)、同5位柳町達外野手(22=慶大)の即戦力4人で、28日に行われる監督、コーチ会議で正式決定する。

大砲候補で育成3年目の砂川リチャード内野手(20)も初のA組入りが濃厚。V奪回&4年連続日本一へ、ニューフェースが「新風」を巻き起こす。

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巨大戦力の中にフレッシュな風を吹き込んだ。リーグV奪回&4年連続日本一の大目標の掲げる20年シーズン。春季キャンプにフレッシュな顔ぶれがA組にそろう。ドラフト1位佐藤、2位海野、3位津森、5位柳町の4選手のA組入りが内定。ホークスでは新人野手が春季キャンプでA組入りするのは13年の高田以来、7年ぶりだ。さらに、3年目の育成大砲・砂川もA組入りとなった。

チームにとって「常勝」とともに大きな課題となっているのが「世代交代」でもある。現レギュラー陣を脅かす存在の台頭が待ち遠しい。東京オリンピック(五輪)の影響で開幕が10日ほど早まり、春季キャンプも実戦メニューが早い段階から組み込まれる見込みだが、「若手発掘」も同時進行で行っていくようだ。

この日、福岡・筑後市のファーム施設を訪れ、新人合同自主トレなど練習に励む選手たちの動きを見つめた工藤監督は言った。「若い選手でも実戦の結果は大事。(A組、B組と)メンバーは分かれるが、結果が出なければBに行かなくちゃいけないし、Bでも結果が出ればAに入れる」。実力主義を強調しながらも、しっかりと自らの目で戦力分析する考えだ。

ドラフト1位の佐藤は「キャンプでどこの組に入っても、しっかりアピールして開幕1軍を目指すだけです」と、入団時から目標に掲げた開幕1軍へ意欲を見せた。2位の海野も「キャンプでは投手の人としっかりコミュニケーションをとってやっていきたい。A組に入れるように頑張りたい」と、全体練習後も1人打撃練習に打ち込んだ。

大物助っ人・バレンティンの加入など、チームの1軍争いは激化する一方で、どれだけニューフェースが開幕切符をつかみ取るのか…。南国宮崎で熱い熱いバトルが展開されそうだ。【佐竹英治】