阪神才木浩人投手(21)が5日、高知・安芸の2軍キャンプを指導する山本昌臨時コーチから「MVP」に指名された。

同コーチはこの日で安芸での指導を終了。練習後に「今回見ていてレベルが高いなと思ったのは才木君。肘の故障明けですが、治せば必ず戦力になる」と力量の高さを絶賛された。

昨年5月、右肘の不調で2軍降格。同19日のウエスタン広島戦に先発も1死を奪っただけで降板し、その後は実戦回避した。今春は違う。キャッチボールも球威十分で、うなる球筋だ。存在感は群を抜き、この日は捕手を座らせてブルペン投球するなど順調に回復。連日、指導を受けていた。

18年に6勝を挙げた実績があり、同コーチは「素晴らしい。日本の球界でも、ラインを作るのがうまい。ストライクを取る技術が高い。球に力がある。上背もある」とべた褒め。「ポテンシャルは安芸に来ている投手のなかでも飛び抜けて高い」とまで言い切った。才木は「いまくらいの感じを基準にしていったらいい。焦らずにやれば大丈夫」とアドバイスされたという。

今季、高卒4年目の右腕は「ちょっとずつ良くなっているけど満足いくところにいっていない」とスキを見せない。1軍の先発争いで割って入る気配が色濃く漂う。【酒井俊作】