「切り込みコブちゃん」が開幕スタメンを引き寄せた。楽天ドラフト1位の小深田大翔内野手(24=大阪ガス)が22日、オープン戦DeNA戦に1番遊撃でフル出場。4打数3安打2得点と躍動した。

初回から切り込んだ。DeNA桜井のカットボールをたたき、一塁線を破ると50メートル5秒9の快足で二塁へ悠々到達。2死一、三塁からブラッシュへの5球目を捕手が大きくはじいた隙をつき、本塁を踏んだ。

対外試合6試合で14度出塁。うち8度、約57%の生還率を誇る。日本ハム西川、ヤクルト山田哲を指導した三木監督は「ショート、内野手っぽい足さばき。リードもとれるし帰塁もできる。判断を学んでいけばいい走者になる」と素質を見込む。小深田も「全力疾走だったり、できるところを大事にしたい」と無難なプレーを無難にやり遂げることを意識している。

リードオフマンとしては理想的な働きを見せる。1番での全11打席で1度も第1ストライクを振らず、ここまで1打席あたり4・9球を投げさせている。同打順での5安打は全て右方向。強く振り切ることを心がけながら、むやみやたらには振っていない。

久米島1次キャンプでは前年のドラフト1位辰己と同部屋で、サインを確認し合ってから就寝。できることからコツコツ積み重ねた。「開幕スタメンは目指してやっています」と言い切る「切り込みコブちゃん」が、コツコツとアピールを重ねる。【桑原幹久】