楽天が調整ピッチを上げた。2グループ練習第2クール初日の24日、8日の自主練習再開後初の実戦想定練習を行った。

6月2日から予定される練習試合へ投内連係、ケース打撃でサインプレーや複数選手が連動した動きを確認。三木肇監督は「逆算すると今日くらいから(連係確認を)していかないと。声も出ていたし、いい動きでやってくれた」とうなずいた。

ただ、焦りは禁物。自主練習再開は12球団で最も遅かった。コンディションを考慮し31日まで予定されている2グループ練習期間で、紅白戦を実施する予定は現状ない。練習試合初戦のスタメンも「開幕戦、というよりも現状でのコンディションを考慮しながら決めるというのが強い。選手のことをしっかり観察して判断していく」と慎重に人選を進める。

指揮官の脳内も調整は進む。試合数が減り“短期決戦”の様相を呈する。例年と違うシーズンへの対応には「難しさはある。今は予測でしかないけど考えてはいる。何を考えているかはあまり言いたくないけれど」とけむに巻いた。3月のオープン戦では、1点を争う接戦で中堅手を二塁上に置く“超前進シフト”も試した。策を巡らせる首脳陣、状態を上向かせる選手。チームは着実にステップを踏んでいる。【桑原幹久】