中日大島洋平外野手(34)が3日、ヤクルトとの練習試合で3打数2安打と調子を上げた。初回には盗塁もマーク。ベテランが開幕へ向けて自らにムチを入れた。

中日は初回、7球でスアレスから先制点を奪った。お膳立てしたのは1番大島のバットと足だ。カウント1-1からショート後方への内野安打で出塁すると、すぐさま二盗。アルモンテの中前打であっさりとホームベースを駆け抜けた。5回は無死一塁で、右前打でチャンスを広げた。

「(打撃は)状態的にはまだまだあんまりいい状態ではないかな。(盗塁は)一発でいけてよかった。スタートはまだまだな部分はあるので、そこももっと詰めていきたい」。5月29日の紅白戦から10打席連続ノーヒット。ようやく快音を響かせたが、反省が口をついた。

与田監督はリードオフマンの動きを称賛。「大島の出塁率は当然期待する。アルモンテを2番に置いたが、一気に点を取る形では良かった」。今季は大島の後ろに、高橋や平田らを置く攻撃的布陣をにらむ。カギとなる大島の状態に指揮官も表情を緩めた。

試合後には居残りで約1時間の打撃練習を行った。「練習試合とは言え、気を抜いたプレーはできない。開幕も決まっているから、気を引き締めてやっていこうというのは各自思っていると思う」。昨季は最多安打で初の打撃タイトルを獲得。ベテランが異例のシーズンでも健在ぶりを見せた。【伊東大介】