楽天に完敗し、工藤ホークスにとって最短ワーストとなるシーズン18試合目での10敗目を喫した。4回まで1-1の展開も、5、6回と2イニング連続で4失点し、中盤で8失点。大きく水をあけられて、打線も反撃の糸口も見つけられなかった。前日は打ち負け、この日は投打に力の差を見せつけられた。工藤公康監督はグラウンドに深々と頭を下げ、ベンチ裏に消えた。

工藤監督 楽天打線はつながりがあるというのはあるけど、四球もからんでしまって勝負できてない部分もある。

投手陣が「勝負」できずに打ち込まれた。バンデンハークは初回、先頭打者にストレートの四球を与え、先制を許した。6回も2死二塁で四球を与えたところで降板。2番手川原はストライクが1つも入らず、4球で降板。3番手のルーキー津森も押し出し四球からの連打を許した。3投手の3連続四球で試合は終わった。投手陣が今季与えた四球(故意四球は含まず)は88個。リーグワーストの数字が苦戦を物語る。

工藤監督 みんな何とかしようとはしている。キャッチボールから意識して胸に投げるとか、低めを意識するとか、そういうことが必要になる。

93年福岡ドーム時代から積み重ねた本拠地ペイペイドーム通算1000勝はお預けで、工藤ホークスワーストタイの借金3に逆戻り。首位楽天を追いかけるつもりが、5・5ゲーム差と遠のくばかり。ついに5位に転落した。「この結果をしっかりと受け止めて、この3試合は負け越したが次の3試合は勝ち越すんだという気持ちでいきます」と工藤監督は次戦を見据えた。10日から今季初の有観客試合が始まる。ファンの声援を味方に、流れを変えるしかない。【浦田由紀夫】