楽天岡島豪郎捕手が、同点適時打でチームの2連勝を引き寄せ、起爆剤の役割を十二分に果たした。

1点を先制された直後の5回無死一、二塁。送りバントも想定される場面で三木監督から託された。1ストライクからの2球目。西武ニールの真ん中スライダーを引っ張り、一、二塁間を破った。「できれば引っ張りたかった。自分がアウトになってもいいからランナーを進めることがベストだと思った。結果ああいう形になって本当によかったなと思います」とチームプレーが最高の結果につながった。

故障が続き、今季ワースト4連敗中の27日に2年ぶり1軍昇格。5打数3安打2打点の活躍で連敗ストップに貢献した。「チームが苦しい時に呼んでもらってありがたい。自分が来てから2つ勝てたことは心からよかった」。

昨年2月に左肩を手術した影響もあり、トップを高く作る打撃フォームへ変更。「ボールに対して入っていきやすい。手術した左肩のこともあるので、今の方が左手が使いやすい。いろいろと悩んだ時期もありましたが、いろんな人に相談して改良しながらやっている。今の自分にはこれが合っていると思う」と手探りの中から光を見いだした。

昨オフ、選手会長をエース則本昂へと引き継いだ。「ファームにいたので、電話で『ノリやってくれるか』と話したら『いいですよ』と。ありきたりなやつですね(笑い)」。肩書は外れてもチームの勝利のために全力を尽くす姿勢はぶれない。「常にできることを全力でやると自分の中で決めているので、毎日全力でやります。監督も話していた通りで、今日勝てたことは大きい。ノリで勝てたことは本当に大きい。ホームであと2つ勝って、いい流れで札幌に行きたい」。ハキハキした口調で、次の1勝へ思いを込めた。