今オフにソフトバンクから移籍した阪神加治屋蓮投手が、この日から開放された鳴尾浜球場に一番乗りで登場した。

午前9時半ごろに姿を見せ、ランニングやウエートトレーニングなど約3時間半、汗を流した。兵庫・西宮市は午前中から暴風雪警報が発令されており、気温5度、みぞれが降る悪天候も気にしなかった。「キャンプでしっかりアピールすることを目指して、この1月はトレーニングに励んで仕上げていきたい」と気合十分だ。

加治屋は150キロ超の直球とフォークが武器で、セットアッパー候補のひとりに挙がる。同じ中継ぎの岩貞、岩崎は同い年で「お互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながら自分も勝利の方程式を目指して頑張りたい。負けないようにやっていきたいです」と、両左腕に刺激を受けている。

ソフトバンクでは18年に球団最多タイの72試合に登板し、当時の2年連続日本一に大きく貢献した。「タイガースに拾ってもらった恩もありますし、今年がプロ野球人生の中で大勝負の1年になると思っている。タイガースで日本一を目指して頑張りたい」。背水の覚悟を持つ加治屋が、36年ぶり日本一へのピースになる。【只松憲】