横浜のこどもたち、これから楽しませるのでヨ・ロ・シ・ク!! DeNAが、今季初の3カード連続勝ち越しを決めた。0-0で迎えた7回2死満塁、代打桑原の右前2点適時打で先制。さらに代打山下の左前2点適時打で追加点を挙げた。投手陣も今季初の完封リレーでの勝利と、勝負どころで三浦大輔監督(47)の選手起用が的中した。9連戦を6勝3敗で終え、5月は4勝1敗。12球団最遅ながら今季10勝目を挙げた。上昇気流に乗って、ここから巻き返す。

   ◇   ◇   ◇

ハマの番長は、タクトがさえわたった。同点の2死満塁。好投していた浜口に代打桑原を送った。「桑原の勝負強さにかけました」。左打者の山下、乙坂が残っている中での選択。今季ここまで桑原の得点圏打率は0割6分7厘だったが、単純なデータには表れない部分を評価した。2日ヤクルト戦で7-7から決勝本塁打を放ったように、チームきっての元気印は直球に強く、土壇場で試合を決める力を持っている。「絶対打ったるからな」と浜口に言い残すと、144キロ直球を右前へ運んだ。

2死一、三塁となった。追加点がほしい場面。1番に抜てきした左の神里に代え、山下を打席に送り込んだ。三浦監督は「流れを考えた。山下の思い切りのよさ。追い込まれても食らい付いていくところ」を買った。桑原の二盗で二、三塁とすると、フルカウントから山下が左前2点打。遊撃手の頭をギリギリで越える、しぶとい当たりだった。今季12打席目で初打点。連続代打成功で、あっという間に4-0。今季2戦2敗と苦手にしていた中日勝野をKOした。代打の9打点はリーグ最多だ。

9連戦を6勝3敗で終え、今季初の3カード連続勝ち越しと波に乗ってきた。この間に坂本、阪口、京山と3人の先発投手が登録抹消となる中、後ろを固めた。7回エスコバー-8回山崎-9回三嶋と勝利の方程式を確立。先発が早々に降板した際は、国吉、石田らをロング救援させ、勝ち星を拾った。「だんだんと投打がかみ合ってきた」と三浦監督。完封勝ちは36試合目にして今季初だ。

こどもの日は現役時代、12年に完投勝利するなど2勝を挙げている。監督としては初めてだが「野球を楽しんでもらえたら。プロ野球を見てプロ野球選手を目指してもらえたら」。現役時代は本拠地で毎試合、子供向けにグラブをプレゼントをしてきた。今年からは白星を贈る。【斎藤直樹】

▼DeNA桑原「多分、浜ちゃん(浜口)から『頼むで』と言われた。粘り強く投げてくれてありがとうという気持ち。(子どもには)全力プレーが僕のモットー。伝えることができたらうれしい」

▼DeNA山下(代打で2点打)「みんながつないでくれたので、自分も後ろにつなぐ気持ちでした。追い込まれていましたが、何とか食らいつくことができた。当たりとしてはあまり良くなかったが、いい所に落ちてくれた」

DeNAニュース一覧はこちら―>