<オリックス3-2西武>◇21日◇京セラドーム大阪

試合直前でも仮眠を取れるオリックス宮城大弥投手が、一睡もできない夜があった。1日ソフトバンク戦で20歳初勝利、12勝目。これが5試合ぶりの勝ち星で「ホッとした。1勝から11勝までは正直、実感が湧いてなかったので。あの試合は勝ち切れた。だからどの1勝よりも大きかった」と目を潤ませた。

余韻に浸り、熟睡を期した夜だったが「普段は部屋を暗くすれば寝られるんですけど、全く眠れなかったんです」。興奮が冷めず、1球ずつ配球やマウンド上の景色が脳裏によぎった。

ペナントレース最終登板を勝って13勝4敗、防御率2・51で堂々の新人王候補。「頼れる先輩の皆さんが『もっと来いよ!』って。人見知りだったんで、新人のときではありえない」と周囲に感謝。負ければVが遠のく試合で役割を果たした。この夜も、愛用する猫柄の枕との“にらめっこ”になるかもしれない。【オリックス担当=真柴健】