20歳の若武者と4冠右腕が、大一番で無四球完封勝利のそろい踏みを決めた。セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)第1戦では、ヤクルト奥川恭伸投手(20)がわずか98球の圧巻劇。プロ初完投をメジャーの大投手グレッグ・マダックスが由来の100球未満の完封勝利で飾った。

パ・リーグのCSファイナルS第1戦は、オリックス山本由伸投手(23)が4安打無失点で9回を投げきる貫禄のピッチング。初回の1点を守り切る「スミ1完封」で10三振を奪った。ヤクルトとオリックスは、これでアドバンテージの1勝を含め2勝。ともに日本シリーズ進出の確率は96%だ。

▼両リーグでCSが開催されるようになった07年以降、完封勝ちした投手は山本(オリックス)と奥川(ヤクルト)が11、12人目(13、14度目)。同日に両リーグで完封投手が誕生したのは13年10月17日に次いで2度目。当時は両リーグの開幕日がずれており、セ・リーグはファイナルS<2>戦で菅野(巨人)パ・リーグはファイナルS<1>戦で田中(楽天)が完封勝ちした。菅野は奥川同様にプロ初完封で、田中は公式戦からの連勝を「25」に伸ばした。