エースの金言を胸に、史上最速の快挙を目指す。楽天松井裕樹投手(26)が23日、楽天生命パークで自主トレを公開した。昨季は8月末に右太もも裏を痛めて離脱。ロッテとのクライマックスシリーズ第1戦では、エチェバリアから同点弾を浴びた。「悔しさを忘れずに取り組んできた」と自主トレに励んでいる。

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巻き返しへ。ともに自主トレを行っている田中将にも助言を求めた。試合前練習や日々のルーティンを含め「年間のマネジメントです。練習量のコントロールだったり。やらないと不安になるところがあったので、そのあたりの話ですかね」と説明する。

目標は60試合登板に防御率0点台。達成のためにはケガしないことが大前提。昨年故障した理由を分析し、体の状態を把握することを意識してきた。「中継ぎだと毎日試合がある。今日はここが張っているからこういうアプローチをして、いい状態にしようと、試行錯誤の練習も入ってる」とうなずいた。

守護神の仕事に徹すれば、悲願の優勝も見えてくる。通算200セーブまで残り35。今季中の到達も射程圏内。「まずしっかり1セーブ目、2セーブ目取るまで。34セーブした段階で見るものだと思う。その先の景色というのは特に意識してない」と引き締める。

20代で大台に到達すれば史上最年少の記録。若い時から重要な局面でマウンドに送り出してくれた、信頼の証しでもある。「これからもそういう場面でマウンドに呼んでもらえるように。ボールも行動も、いろんな場面で見せていければなと思う」。感謝を胸に、今年も松井裕が試合を締める。【湯本勝大】