阪神リリーフ陣が懸命にバトンをつなぎ、接戦の末に引き分けに持ち込んだ。3-3の同点で迎えた延長12回は、リフレッシュ調整から帰還した守護神岩崎優投手(31)が登板。2死満塁の大ピンチを招いたが、最後は菊池涼を直球で押し込んだ。左翼フェンス手前まで運ばれるも、島田が捕球し試合終了。2試合連続のサヨナラ負けを阻止した。

13日の出場選手登録抹消から最短で1軍に戻り、最後を締めた岩崎について矢野監督は「まあ、いきなりポジション的にも難しいところだけど、0に抑えたところに意味があるんじゃないかな」とたたえた。

7回には一瞬悪夢もよぎった。ウィルカーソンが5回に追いつかれ、6回から2番手で浜地が登板。ピンチを背負いながら無失点で切り抜けたが、3番手岩貞が誤算だった。7回先頭の代打堂林に高めのスライダーを左中間席に運ばれ、1点の勝ち越しを許した。劣勢の中で、8回のケラーが快投で流れを引き寄せた。中軸を3者連続三振と圧倒し、9回土壇場での近本の同点劇を呼び込んだ。

追いついた直後の9回裏はセットアッパー湯浅が登場。注文通りの3人斬りで、トップキープの19ホールドをマークした。「チームにいい流れを持ってきたいと思ってマウンドに上がりました。結果的に3人で抑えることができてよかった」と振り返った。

延長10回は前日サヨナラ弾を含む2発を食らったアルカンタラが登板。2死一塁から菊池涼に左翼線への長打を浴びたが、一塁走者の代走中村奨が三塁を回ったところでまさかの転倒。ホームタッチアウトでからくも窮地を脱した。11回は7番手の渡辺が1回をピシャリ。8人継投の総力戦で意地を見せた。【古財稜明】

 

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