日本ハム先発の加藤貴之投手(30)が、キャリアハイの8勝目を挙げた。4回まで2安打無失点に抑え、登板前時点で残り3回1/3となっていた規定投球回に到達。2回2死走者なしでは、楽天岡島の折れたバットがマウンド方向に飛んできたが、冷静にかわして捕球し、一塁に送球。相変わらずのポーカーフェースで投ゴロとした。7回には3者連続見逃し三振と尻上がりに調子を上げていった。

8回を99球で5安打2失点。初回と8回に四球を与えたが、今季の与四球は、ここまでわずかに11。50年に野口二郎(阪急)が記録した14個の最少与四球記録の更新が濃厚となった。

9回からは伊藤大海投手(25)にマウンドを託した。8回に2点を失い、1点差に追い上げられただけに、加藤は「最後の最後に詰めの甘さが出てしまったかなと思います。バックにしっかり守ってもらって、ファーストの声にも助けてもらったので、感謝の気持ちでいっぱいです」と話した。

▼加藤が規定投球回をクリアし、147回2/3を投げて与四球は11個。与四球数のシーズン最少記録(規定投球回以上で春秋制のシーズンを除く)は50年野口(阪急)の14個で、加藤が今後登板しなければ72年ぶりに記録を更新する。ここまでの9イニングあたりの与四球数を示す与四球率は0・67で、これも前記の50年野口がマークした0・69を上回るプロ野球新記録になる。

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