今季限りでソフトバンクを退団することになった松田宣浩内野手(39)が28日、ペイペイドーム内で会見を行った。

主な一問一答は以下の通り。

(冒頭にあいさつ)

「お忙しい中お集まりいただきありがとうございます。福岡ソフトバンクホークスのユニホームを着てプレーするのは今シーズン限りとなりました。現役続行を希望して退団することをここにご報告させていただきます。ホークスでは17年間という長い間でしたが、たくさんの方と出会い、たくさんの方に支えられ、プレーすることができました。感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました」

-退団の経緯は

「9月に球団の方から『来季の構想外』という話を聞きました。その中で、自分としてはまだまだ1軍の力になりたいという思いもありましたが、モヤモヤした気持ちだとか中途半端な気持ちで1軍で戦うことはチームメートに対して迷惑がかかるんじゃないかと思い、藤本監督とお話をする機会をいただいた。現役を引退するか、退団して現役を続行するか、この2択しかありませんので、じっくり考えさせていただく時間をいただきました。その中で約3週間ですが、若い選手と暑い中、一生懸命に野球をして、頑張ってきました。その中で気づいたことが、自分は野球がまだまだ大好きということ、まだまだ体が元気ということ、大好きな野球を自分からやめるという決断には至らなかったということがありまして、球団の方に『現役続行を希望し、ホークスを退団させていただきます』という報告をさせていただきました」

-決断した時期は

「(来季構想外と)聞いたのは1軍登録を抹消となった前日(今月7日)で、そこから約2週間後、11連戦の最終日(今月20日)に自分で決めて、決心して、報告させていただきました」

-最初に伝えたのは

「やっぱり、チームもペナントレースの終盤ということで、なかなか誰にもいう機会がなかったんですけど、まずは妻にですね、現役引退と現役続行、この2択しかない選択肢の中で、自分はホークスを退団することを伝えました」

-夫人の反応は

「まだまだね、野球が好きなうちはとことん野球をしてくださいという、温かい言葉をもらいましたので感謝しています。これから退団して、もしチャンスがあれば、そこで野球を思い切りしたいなという気持ちになりました」

-このタイミングでの退団発表、会見の理由は

「本来は構想外だったり、戦力外の通達というのは期限がある。それでは長年、ファンのみなさんにプレーを見ていただいたんですけど、最後の姿を見せることなくホークスのユニホームを脱いでしまう。これだけはやめたいなという思いがありまして、球団をはじめNPBだったり、選手会のみなさんに動いていただいて、このような形でご報告させていただくことになりました」

-チームメートらには報告した

「抹消になるときに、何人かの選手には伝えて、でもペナントレース真っ最中なので、チームの雰囲気を悪くしたくないという思いもありましたので、ごくわずかな選手だけに伝えて帰りました」

-ホークスで現役を全うすることも考えた

「当然、17年前にプロに入って、ホークスで活躍して頑張って、終わるというのが理想だったと思うのですが、筑後で練習をしてきた中で、現在39歳なんですけど、40歳までプレーをしたいという気持ちが強くて、それも若いときに思い出したのが、宮崎キャンプで、当時のコーチから『とにかく若い時期に40歳までプレーするために、今とことん練習して技術を身につけよう』と言われて。その時の練習が今でも一番きつい思い出だった。守備練習したときに味といえば泥の味だった。40歳まであと1年なので、そこも引っかかった」

-今季の成績について

「キャンプ、オープン戦と自分でも今年にかける思いが強かったですし、過去2年間がなかなか思うような成績を挙げられなかったので、今年は飛ばして、まずは開幕スタメンを勝ち取って、そこから頑張ろうという気持ちがあった。開幕スタメンは勝ち取ることができたんですけど、その後がなかなかコンスタントに成績を上げることができずに、自分でもふがいない思いでこの1年が終わった。まだまだ大好きな野球をする気持ちというのは消えてませんので、頑張っていけたらいいかなと思っています」

-24日にファームで本塁打

「本来なら1軍の舞台で何本も打っていないといけないと思っていましたが、結局、今年は1軍ではホームラン0。プロに入ってから初めての成績になる。でも2軍で最後に1本打てたことが、ホームランの感触であったり、ダイヤモンドを1周する感覚であったり、熱男をする喜びだったりというのを感じることができた。なんとか来季以降もそういうチャンスがあれば打っていきたいなという思いがあります」

-ファンにあいさつなどの場は

「10月1日の土曜日の(ウエスタン・リーグ中日戦)で、ホークスでの最後の試合というのを球団に用意していただいた。その試合に向けてしっかり準備して練習して、いいところを見せられるように準備していけたらいいかなと思います」

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