広島がヤクルトに連敗し、4年連続Bクラスが決まった。先発九里が3回2死走者なしから四球と安打でピンチを招き、3番キブレハンに左翼席への先制3ランを浴びた。さらに3番手森浦も2ランを被弾。打線はプロ2度目の先発となったヤクルト山下の前に8回途中まで5安打に抑えられ、プロ初勝利を献上した。

 

最後まで勝負どころで弱かった。8月30日から7試合あったCSを争う阪神との直接対決は2勝5敗と負け越し。巨人の連敗によってCS進出の可能性を残して迎えた29日からのヤクルト2連戦は、初戦の4点差逆転負けに続き、この日は投打に完敗。ヤクルトに8勝16敗1分けと大きく負け越し、10月2日の最終戦を残して今季の戦いを終えた。

 

中継ぎ防御率は昨季の3・81からわずかに良化された。投手コーチによる「1点でも少なく」という意識付けは一定の成果を挙げたのかもしれない。ただ、勝負の世界。それが勝利につながらなければ、意味がない。逆転負けはリーグ最多の34度。抑え投手を固定できなかった佐々岡体制1年目の20年を上回り、マツダスタジアム開場の09年以降では10年の38度に次ぐ数字となった。継投に課題があったことは明らかだ。

打線も昨季と変わらぬ課題を露呈した。2年続けてリーグトップのチーム打率(今季は現時点)を残しながら、接戦をものにできない。1試合を残し、チーム盗塁数26個は球団史上ワースト記録更新が確実だ。ヒットエンドランなどの動きも見られず、選手個々の打力頼み。“機動力再建”を掲げて取り組んできた春季キャンプの成果が最後まで見られなかった。

引き分け以下でCS進出が断たれるこの日の試合でも、最後まで広島ベンチ前で円陣が組まれることはなかった。大量ビハインドの展開で反撃もできず、矢崎と栗林を温存。あまりにも寂しい幕切れとなった。

▽広島九里(先制3ランを浴びるなど3回3失点で自己ワーストタイの9敗目) 本塁打で失点して本当に悔しいだけ。チームに勝ちがつく投球をもっとたくさんしないといけなかった。

【関連記事】広島ニュース一覧