西武松井稼頭央新監督(47)がユーティリティー性を求めた。埼玉・所沢のカーミニークで行われた秋季練習で、本職が内野の山野辺に外野、外野の鈴木に一塁の守備練習を指示。「やっぱり複数ポジション、いろんなところを守れるのはチームにとってプラスになる」と狙いを説明した。

起用の幅が広がれば、選手にとってもチャンスは増す。21年に投手、捕手以外のポジションで出場した熊代が今季限りで引退し、2軍外野守備・走塁コーチに就任。“ユーティリティー枠”が空いたことも背景にある。松井監督は「(選手の)可能性を広げたいですね。そうすれば、チームの可能性にもつながってくる」。松井ライオンズはキーマンを「選手全員」としている。オーダーの選択肢を増やし、チーム力を高めていく。

他にも意図がある。現役晩年は遊撃だけでなく、外野も経験した松井監督は「違うところを守れば、相手の気持ちも分かるだろうし、難しさも分かるだろう」とも言った。本職でないポジションでの新たな発見から、成長も促していく。

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