日本ハム杉谷拳士内野手(31)が28日、札幌市内の球団事務所で会見を行い、今季限りでの現役引退を発表した。「前進会見」と銘打った会見の冒頭で「テストで入って今日まで14年間ファイターズでお世話になりました。今日新たに引退会見という言葉は使いたくありません。前進会見ということで、これからの人生を前進していきます。今まで14年間、お世話になりました。前向きな気持ちで会見したいと思います」。感極まり、言葉に詰まりながらも、杉谷らしい前向きな言葉で切り出した。
11月5日侍ジャパンとの強化試合(東京ドーム)が“引退試合”となる予定。今後については「英語の勉強をして、国内外を問わず、いろんな形でスポーツの勉強をしようと思っている。視野を広げ、スポーツ界に恩返しがしたい」と言い、将来の目標として「笑われるかもしれないけど、いつか吉村さんのような存在になりたい」と、吉村浩球団本部長の名前を挙げながら、球団運営に関わる仕事に興味を持っていることを明かした。
球界屈指のムードメーカーとして、チームの垣根を越えて12球団のファンから愛された。出身地に近い西武本拠地のベルーナドームでは、敵地ながら打撃練習中の場内アナウンスによる“いじり”が名物に。タイトル獲得はなくとも、内外野を守れる両打ちのユーティリティーとしてチームを支え、“球団の顔”として人気を集めた。球団公式グッズを身に付け、今季の球界を席巻した「きつねダンス」を踊った動画は、公開から4カ月で現在408万回再生を記録している。
通算出場数は777試合。2季連続で打率1割台に終わり「ファイターズの未来を考えた時に、今やること、選択をミスらないようしないと、と思いました」とし「意識はしなかったけど、今後の自分に向けて、ものすごくラッキーな数字。前進していく上でいい区切りだったのかなと思います」と、話した。
◆杉谷拳士(すぎや・けんし)1991年(平3)2月4日、東京都生まれ。帝京では1年夏、2年春夏に甲子園出場。2年秋から主将を務め、両打ちへ転向。08年ドラフト6位で日本ハム入団。10年にイースタンリーグでシーズン安打記録を更新。11年からユーティリティー選手として1軍定着。19年5月23日楽天戦で左右両打席本塁打を記録。173センチ、78キロ。右投げ両打ち。今季推定年俸2800万円。



