西武の新人合同自主トレが9日、埼玉・所沢の球団施設で始まった。
朝9時15分、松井稼頭央新監督(47)がグラウンドに姿を見せた。たまたまドラフト4位青山、同6位児玉、育成ドラフト3位三浦と一緒に入ってくる。選手との壁はなく、ごくごく自然に歩いてくる。
時間が来た。10人のルーキーに言葉を寄せた。「監督訓示」と呼ぶほどの厳しさはない。
「ようこそライオンズに。みんな入寮してまだ間もないし、今日からスタートということで、ワクワクしている気持ちももちろんあると思うし。でも、ケガもしてほしくないし。しっかりと慣れることも大事。感じることも大事。先輩とかいろいろおるけど見ることも大事。ワクワクしながら、楽しみながら、ぜひチームの力になってもらえるように」
練習が始まった。スタッフたちと談笑しつつも、しっかりとルーキーたちの動きを追う。報道対応でもそうだった。監督から見て右側から質問した。「新人合同自主トレでいろいろな人の目があったというのは、現役時代にどのように感じましたか?」。
松井監督は「僕たちのときはここまで(報道陣が)多くなかったと思う」と笑い「もっと少なかったはずなので、今日は本当にこれだけの皆さんに、新人を見に来ていただいて。それは本当に選手としては大きいことなので」と続けた。
続けながら、左側を見た。私に背を向けた。選手たちに「感じてほしい」と願った指揮官。自身もルーキーたちの動きを目で追いかけ、何かを感じながら、さらに振り返って続けた。
「どんどん取り上げていただきたいと思うし、またいい緊張感を持ってやってくれると思うので」
気温12度、例年よりは暖かいという所沢。オーバーワークのリスクについて尋ねた。質問を聞き終わると、またルーキーたちのいる左側を眺め、考えながら話し始める。
「暖かいところは体が動いてしまうのでね、今まで以上に体が動く、それがけがにつながるケースも出てくるので。そういう意味では準備やストレッチが非常に大事なのかな。またどうせ寒い時期が来るので、そこのところの体の変化というのは、感じるのはもちろん難しいですけど、それでも感じながらやってもらいたいです」
今後、新人合同自主トレを毎日のように視察する予定まではないという。ただ、緊張しながら第1歩を踏み出した1年生たちを大切に育てたい気持ちは“考える背中”からひしひしと伝わった。【金子真仁】



