昨秋から「センター1本」を宣言し、中堅レギュラー獲りを目指してきたソフトバンク牧原大成内野手(30)が、二塁で起用される可能性に理解を示した。侍ジャパンの一員として世界一になったWBCでの戦いを終え、25日にペイペイドームを訪問。藤本博史監督(59)と面談し、日本一奪回に貢献すべく、前向きな答えを出した。

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世界一の戦いを終え、本拠地に戻った牧原大は「今までの人生で一番デカい経験をしたな、というのが率直な感想です」とより一層、精悍(せいかん)な顔つきで振り返った。次は1週間も待たずにソフトバンクで日本一奪回への戦いが始まる。「レギュラーが確定しているわけではない。1つ1つのプレーを全力でやっていきたい」とすでに気持ちは切り替えている。

昨季は規定打席にわずか2打席届かず、守備でも全てのポジションでゴールデングラブ賞対象の規定に足りなかった。それだけに、昨秋から「センター1本」と中堅のポジションに狙いを定めてきた。

春季キャンプでも内野守備の練習はほとんど行ってこなかった。だがWBC期間中にチーム状況は一変。二塁候補だった三森の状態が上がらず、中堅候補の上林が猛アピール。藤本監督は「セカンド、センターやってもらいます。彼がセンター1本と言っているだけでしょ。チーム的には、牧原大にも両方言っている」と二塁での起用の可能性を明かしていた。

牧原大はこの日、藤本監督と面談。現状を伝えられ「自分は(センター)1本で行きたいという気持ちは伝えていましたけど、チーム状況でどうなるかはわからないので。チームのためにできることをやるだけなので、開き直ってやります」と前向きに受け止めた。

今後は侍ジャパンメンバーの甲斐、周東とともに28、29日のウエスタン・リーグ広島戦(タマスタ筑後)に出場。試合勘を補い、開幕に備える。【山本大地】

○…WBCに出場した侍ジャパンメンバーの甲斐拓也捕手、周東佑京内野手が、牧原大とともにペイペイドームを訪れ、王球団会長やチームメートに優勝を報告した。

甲斐は「本当にいい経験になりましたし、これからの野球人生への財産になる」と笑顔。周東は「楽しんでやるのが一番だな、野球は楽しいものなんだなと言うのは再確認しました」と振り返った。近藤は後日、チームに合流する予定となっている。

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