さあ、アレへのマジック点灯だ! 首位を独走する阪神が、15日から2位広島との敵地3連戦に臨む。

初戦に勝てば、優勝へのマジック29が点灯。18年ぶりの悲願へカウントダウンが始まるが、岡田彰布監督(65)は「新井を激励せなあかんやろ」と敵将に対する独特の言い回しで広島に入った。平常心を貫き、82年以来の11連勝で節目の瞬間を迎える。

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マジック点灯を目前にしても、岡田監督の語り口は変わらなかった。2位広島との敵地決戦へ向け、独特の「岡田節」を披露した。新神戸駅で8ゲーム差の心境について報道陣に問われ、「明日まずはお前、新井(監督)を激励せなあかんやろ」。かつての教え子へのエールで敵に塩を送るのか、それとも先制“口撃”を仕掛け、早々に主導権を握るのか-。

試合直前のスタメン表の交換から目が離せない。阪神は7月27日に1日だけ首位陥落となり、28日からは首位として甲子園に乗り込んできた広島と対戦。当時の新井監督の様子を思い出しながら「前の時は顔色よかったけど、顔色悪なってそうやから、激励しとかんとあかん」とニヤリ。1分けを挟み6連敗中の相手に対し、自軍は10連勝で一気に突き放しただけに、ピリピリムードはなかった。

今回は2位広島、3位DeNAとのロード6連戦。シーズン終盤に訪れた最初のヤマ場になるが「3勝3敗で御の字ちゃうん」と泰然自若だ。「俺はもう1つずつお前、1(勝)2(敗)、1(勝)2(敗)でもええやんと思ってるけど」と、負け越しOKの計算を描く。連勝中の勢いが止まろうが、浮き沈みの心配は無用。「先発がちゃんと投げてなあ、ある程度点をとって、それだけやん」と冷静だった。

シーズンも大詰めとなり、先発陣の層の厚さが際立ってきた。誰かが離脱しても、すぐに代役を当てはめることが可能となっている。「そら最初から8枚9枚つくってるから、それだけのことや。一番期待の大きかったのが一番調子悪かっただけやんか」。今季不調の青柳、西勇の名を挙げ「でも作ってたもんがええピッチングしてるってことやん。9枚目がビーズリーになったけどな。それでも機能してるわけやからな」とうなずいた。

11連勝を飾れば、15日に優勝マジック「29」が点灯する。だが、指揮官は「いや、まだそんなん関係ないやろ」と意に介さなかった。「アレ」へのカウントダウンが始まっても、決して隙をみせることはない。常勝軍団の勢いは止まりそうにない。【古財稜明】

▼阪神は15日の広島戦に勝ったときのみ、優勝へのマジック29が点灯する(引き分けでは点灯せず)。16日以降に広島が37試合に全勝しても、最終成績は92勝48敗3分けで勝率6割5分7厘。阪神は広島との残り9試合に全敗しても、他球団との29試合に全勝すれば92勝47敗4分けで6割6分2厘となり、広島を上回るため。